Casa Dourada
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築古マンションの住戸をフルリノベーション。収納や水回りを納めた金色の箱で72平米のワンルームを緩やかに仕切っている。当たる光によって表情が変化する金色の壁面はポルトガルの金泥細工(Dourada)に着想をへて、メタリック塗料を構造用合板の木目が透けて見えるように調合し、塗装した。
時をかける家
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大正時代の住宅を賃貸向けに改修。古色を帯びた素材や広い庭の魅力を生かして再生している。世田谷区が住宅地として開発された当時の住宅が残った。
True Spirit H.Q.
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アメスピの愛称で知られる無添加タバコを生産販売する会社の日本支社オフィス。資源の循環、地球環境の保全を理念に持つ同社の考えを、自然素材やリサイクル素材、間伐材を用いて表現したオフィスである。ここではオフィス向けの既製プロダクトをほぼ使用していない。SPEACは企画・プロデュース、内装設計は田中裕之建築設計事務所、家具・施工はSEAMLESSが行なった。
龍宮城アパートメント
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築90年の風呂なし賃貸住宅の再生プロジェクト。
12室あった貸室のうち2部屋を共用のダイニングキッチンに改修しシェアハウスに変えた。
内装は既存和室の造作のデザインルールを読み取り、新しい要素はそれに沿わせる形にすることで、既存の空間と調和させた。
事業企画から提案を行い、竣工後は運営のスタートアップサービスを提供した。
見晴らしの家
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坂の上から街を見晴らす。そんな気持ちのよい空間体験を各住戸に備えた賃貸集合住宅。
住戸の向きは不動産や建築のセオリーに反して全て北向きとし、北側の大きな桜の並ぶ公園とその先のスカイツリーを見渡せるようにした。奥行きのある各住戸は玄関からベランダに向かうに連れて、床を一段下げ、天井を高くしている。空間が上下に広がり、奥まった場所からも眺望を楽しめるようになっている。日常の暮らしの中に見晴らしを作る。気持ちよく長く住みたくなる家。
想定された入居者層に沿って全体の住戸割りから空間テイストまで計画した。また一棟で売却される賃貸物件であったため、入居者だけでなくオーナーへの訴求もデザインに織り込んだ。管理のしやすさと入居者の愛着醸成をバランスするよう素材をセレクトし、金融商品としての価値を保ち続ける建築を目指した。竣工から約1.5ヶ月の間に満室稼働となり、新たなオーナーへの売却を達成した。
Hostel and Dining “Tanga Table”
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JR小倉駅から徒歩10分程の場所に、「北九州の台所」と呼ばれる旦過市場がある。様々な地の食材が並び、人々が行き交う活気のある市場である。その川向かいに立つビルのワンフロアを改修し、小倉に根付いた食の魅力を紹介し、訪れた旅人の拠点となる施設である。
「交流して楽しんでみたい」「一人になって落ち着きたい」相反するニーズが共存する空間を目指している。
飲食のみの利用だけでなく、宿泊客の食事を提供するため、フロアの中心に飲食スペースを配置した。宿泊客専用の交流ラウンジに隣接させて可動式の建具で仕切ることで、普段は分けて使用しつつイベント時に建具を開放し一体的に使用できる計画としている。
2015年に開催されたリノベーションスクールで題材となった物件が事業化するに至った。立地は良いが、フロア面積の大きさ故に長年借り手が見つからなかったビルのワンフロア。上層階にある為目的性の高いプログラムが求められた。延びつつある外国人観光客数を背景に宿泊施設を軸にしながら、近くに有る旦過市場ならではの“食”を核にした体験を提供することで、長期的な差別化を図る。既存焦点との競合ではなく相乗効果を図ることでまちの活性化を狙っている。
Hotel Noum OSAKA
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川沿いの公園に面するオフィスビルをホテルにコンバージョンしたプロジェクト。Noum(野を生む:野原のように心地よい場所を都市につくる)というブランドコンセプトをもとに、宿泊者以外も利用できるカフェの併設、自然素材を中心とした内装、水辺の景観を意識した外装など、様々に「野原のような」を体現できるようにした。
SORAMICHI
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個人オーナーによる新築賃貸集合住宅の設計プロジェクト。敷地が面する大通りから路地を入ると、住戸に囲まれた中庭に出る。この中庭を通してどの住戸からも自然を感じることができるプラン。どの住戸も1.5層分の天井高を持ち、エリアでは他にない価値を創り出している。DIY可能賃貸住宅としている。
HIGHLAND
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商業施設と個人住宅の複合ビル。場所は下北沢駅のすぐ近く。
新しくできる駅の改札からの動線のアイストップになることを考え、地面から上階まで立体的に緑を配している。
3階の住宅が将来的に商業区画に転用できるように耐火建築物としてある。
時の経過を楽しむべく外壁には経年でゆっくりと色が変わる錆御影石を採用。
横河ビルヂング
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横河電機が計測器国産化に舵を取り大きく飛躍する前夜。横河電機の自社ビルとして、のちに社長となる横河時介により設計された小さなビルをリノベーションした。かつての横河電気創業家邸宅の名残を伝える大谷石の塀を可能な限り残しながら、賃貸オフィスビルの新たなファサードを作る。ガレージだった場所は飲食店に用途変更し新たな盛場となった。広く感じられるように天井を取り鉄骨の躯体を見せた空間の中に、機械部品に汎用的に用いられるクロメートメッキの質感をアクセントに内装をまとめた。